life is dynamite


皆さんこんにちは!
MS部の高橋です。

”どんなテーマでブログを書こうか?”

米中のIT覇権争いや新型コロナウイルスなどの真面目なテーマも好きだけど、初ブログは少しでも自分の人となりを知ってもらえるようなテーマを書こうと思います。

高校時代、音楽プロデューサーという職業に憧れて80’sの洋楽CDを毎日のようにレンタルショップで借りては聴いていたほど、どっぷりと洋楽沼にハマっていたのですが、そんな私が”カッコよさ”と”懐かしさ”を感じて2020年に一番リピートしていた曲があります。

それは韓国の7人組男性グループBTSの「Dynamite」です。

”BTSってどうせアレだろ?熱狂的ファンの黄色い声援でいっぱいのK-POPアイドルグループだろ…”

と思ったそこのあなた!実際否定はできませんが笑
ただ先に言っておきますが私はアイドルグループやK-POPファンではないですし、この「Dynamite」はBTSにとって初の全編英語詩ということもあり、あくまでも洋楽として聴いています。

「Dynamite」は実際記録の面でも快進撃を続け、リリースの翌月にあたる2020年9月には米ビルボード総合チャート“Hot 100”で初登場No.1を獲得しています。米ビルボード総合チャートNo.1は、アジア出身の非英語圏歌手では日航ジャンボ機墜落事故で亡くなった故・坂本九さんの”SUKIYAKI(上を向いて歩こう)”以来、実に57年ぶりの快挙です。

ミュージックビデオは公開24時間で1億100万再生数を記録し「24時間で最も再生されたYouTube動画|most viewed YouTube video in 24 hours」でギネス世界記録を打ち立てました。

またつい先日の3/15 (月) にLAで開催された第63回グラミー賞では「最優秀ポップデュオ/グループパフォーマンス(BEST POP DUO/GROUP PERFORMANCE)」部門にノミネートされていたのですが、、残念ながら結果はレディー・ガガ&アリアナ・グランデの「RAIN ON ME」が受賞しました。同部門にはジャスティン・ビーバーやレディー・ガガ、アリアナ・グランデ、テイラー・スウィフトなど錚々たる顔ぶれが揃っていることからわかるように、グラミー賞にノミネートされることだけでも、どれだけ凄いことかがわかります。

初ブログは、なぜこんなにも世界がBTSにハマるのか、彼らの代表曲である「Dynamite」を「歌詞」「楽曲」「ボーカル」「ダンス」「ミュージックビデオ」といったさまざまな側面から考察していきたいと思います。

歌詞:

楽曲創りにはBTSメンバー自ら参加することが多いのですが、この「Dynamite」は、ジョナス・ブラザーズの「What A Man Gotta Do」やヘイリー・スタインフェルドの「I Love You’s」を手掛けたロンドン出身のデイヴ・スチュワート&ジェシカ・アゴンバー夫妻が作詞・作曲に参加しています。

歌詞に「ダイナマイト」と「ダイアモンド」という単語が出てくるのですが、どちらも”光を灯す”ものでここに少し意味があります。サビの”Shining through the city with a little funk and soul So I’ma light it up like dynamite”という歌詞は直訳すると「ファンクとソウルでこの街を輝かせて ダイナマイトのように煌めかせるよ」ですが、意訳すると「コロナ禍の状況で暗くなってしまった世の中に、明るい光を灯して活気を吹き込み、みんなで元気を出して前に進もう。そうすればまた元の輝き(自由と幸せ)を取り戻すことができるよ」という全世界に向けた応援歌のようにも捉えることができます。こんな時代だからこそ、ポジティブな歌詞が人の心に響くのでしょう。

また歌詞に登場する「rolling stone」や「off the wall」などは、ローリング・ストーンズやマイケル・ジャクソンから引用しており、所々で往年のスターへのさりげないリスペクトを感じます。

楽曲:

よく中毒性のある曲、なんて表現をしたりしますが、最初に楽曲を聴いたとき、緻密に計算されてるな~と心の中で呟いてしまいました。「Dynamite」の誕生秘話として、コロンビア・レコードのロン・ペリー会長から、BTSが英語のシングルで軽快かつエキサイティングな曲を探していることをデイヴ・スチュワートが聞き、比較的短期間で一緒に暮らしている両親の家の寝室で書き上げたそうです。このデイヴ・スチュワートは過去にブリトニー・スピアーズ等々にも曲を提供したり、プロデュースしている凄腕ミュージシャンでもあります。

最近のトレンドで、多くの人気アーティストが70’sを彷彿させるディスコ調の曲を発表しているのですが、この「Dynamite」も70~80’sに流行ったファンク&ソウル感というか、ファンキーなベースに軽快なカッティング・ギター、ホーンセクションなどがアクセントになっていて、懐かしいんだけど古臭さを感じさせない現代流アレンジがされていて、それが中毒性のあるサウンドになり、現代のリスナーの心を掴んだ大きな要因だと思います。

曲の雰囲気でいうと昔のマイケル・ジャクソン、今で言うとブルーノ・マーズやジャスティン・ティンバーレイク的な要素も感じます。

ボーカル:

「Dynamite」は全編英語詩なのですが、BTSを知らない人が初めて聴いたら恐らく歌っているのが韓国人であることには気付かないでしょう。それくらい英語の発音はリンキングも上手く綺麗です。また歌唱力も全員レベルがとても高く、ライブなどで激しい振付にも関わらず音源と変わらないボーカル・パフォーマンスはまさに圧巻の一言です。2020年のFNS MUSIC FESTIVALで「Dynamite」を披露した際には、アレンジを加えたりしているので口パクではなく生歌であることがはっきりわかりました。

グループの中で主に歌のパートを担当する4人は「ボーカルライン」と呼ばれていますが、メインボーカルとリードボーカルの2人の魅力を少しだけ紹介します。

メインボーカルのジョンググ(Jeon Jungkook)はグループの中でも圧倒的な歌唱力で一番安定感がありボーカルテクニックが高いです。「Dynamite」のAメロ”Cause ah, ah, I’m in the stars tonight~”歌いだしでわかりますが、特に高音が綺麗でブレイクなしで音域を変えるスキルを持っており、実際にボーカルコーチは、ジョンググに指摘するところは何もないとも語っています。

次にリードボーカルのジミン(Park Jimin)の声はとても特徴的でBTSの楽曲の幅を広げています。色々調べてみると、本来は女性ボーカリストのベルト技術(胸声:チェストボイスを引き上げて、頭声:ヘッドボイスに近い音に変換する技術)を使っているそうで、裏声(ファルセット)ではなく頭声(ヘッドボイス)を使っているのが凄いのだそうです。ちなみにベルト技術を使えるのはセリーヌ・ディオンやマライア・キャリーなどの一流の”歌姫”だけだそうです。有名ボーカル専門家が、ジミンの卓越した高音域のボーカルテクニックを相次ぎ絶賛しているのも納得できます。

「Dynamite」のダンスパフォーマンスなしの動画も観たのですが、ボーカル・グループと言っても違和感はありません。

ダンス:

初めて「Dynamite」のミュージックビデオを見たとき、マイケル・ジャクソンをオマージュした振付が多くのシーンで採用されているのに驚きました。とにかく全体を通して「マイケル感」が半端ないです笑

例えばジョンググが部屋で牛乳を飲んだ後に手で口を拭くシーンや、ジミンがドーナツショップ前で踊るクラブステップ、Vがアイスクリーム販売車の前でキメる「Billie Jean」のポージング、SUGAがバスケットコートで魅せる「Beat It」ダンス、DISCO前で全員が踊るMJダンスや髪を整える仕草、そしてMJキック。多くのシーンでマイケル・ジャクソンのポーズが隠れています。

最近YouTubeでは一般人が「Dynamiteを踊ってみた」動画がたくさんありますが、実はマイケル・ジャクソンを知らないで踊っている、なんてことも結構あるのかもしれません。マイケル・ジャクソンがこの世を去ってもう10年以上も経ちますが、もしマイケルがまだ生きていたらBTSとの夢のコラボも…そんなことを考えるとなんだか感慨深い気持ちになります。

ちなみに「Dynamite」の振付は「ニッキー・アンダーソン」というプロダンサーが担当しており、やはりマイケル・ジャクソンのミュージックビデオに影響されて4歳からダンスを始めたそうです。

ミュージックビデオ:

カラフルな背景とレトロコンセプトの小道具やファッション、ヘアスタイルなど見どころが多く、とにかくレトロコンセプトを完璧に表現していて素晴らしい仕上がりになっています。

ティンバーランドのブーツやグッチのロゴベルト、ラウンド型サングラスにカンゴールの帽子、裾広がりのフレアパンツなど、全体的にレトロ感満載でさりげなく登場するアイテムなどもファンの人ならたまらないでしょう。最近ではチャリティーオークションで「Dynamite」のMVで着用した衣装が、実業家の前澤友作氏とYouTuberのヒカキンによって落札されたことが話題になりました。落札額は16万2,500ドルで日本円でなんと約1,770万円!!(※1ドル109円換算)

セットのデザインから小道具のコーディネートまで、この独特の世界観は優秀なアートディレクションチームの仕事っぷりによるところが大きいと思いますし、無駄のないカット割りやズーミング、スムーズなカメラワークで、アーティストの魅力を最大限に引き出す映像プロダクションは素晴らしいの一言です。

冒頭の部屋の中では壁や天井にビートルズやクイーン、デヴィッド・ボウイのポスターが貼ってあったり、レコードショップのシーンではワム!やボーイズ・Ⅱ・メン、ガンズ・アンド・ローゼズのレコードがチラッと見えます。どれも学生時代に聴いていた大好きなアーティストばかりで、その頃の思い出が走馬灯のように甦ります。

気になって色々と調べてみたところ、「Dynamite」のミュージックビデオの監督をした映像制作会社はルンペンズ(Lumpens)という名前で、「Nizi Project」で日本でも有名になったJ.Y.PARKがプロデュースするアイドルグループのミュージックビデオも手掛けているようです。

ちなみに2020年12月6日にアジア最大規模の音楽祭MAMA(Mnet Asia Music Awards)が開催されたのですが、ルンペンズが「Dynamite」でミュージックビデオ監督賞を獲得しています。

ストーリーに注目して観ると、パフォーマンスのシーンが冒頭の部屋の中から、レコードショップ、ドーナツショップ、アイスクリーム販売車、バスケットコート、DISCOステージ、そして最後は広い野原という順番になっています。シナリオ作家の想いはきっと

「コロナ禍の状況で今は部屋に閉じこもりがちだけど、みんなで乗り越えて外に出ようよ(前に進もうよ)、”life is dynamite”(人生って素晴らしいんだ)」

そういうことを伝えたかったのだと思います。

マイケル・ジャクソンの甥っ子でもあるアーティスト「タジ・ジャクソン」はMVにこんなコメントを寄せています。
”I’m sitting here crying y’all.Dynamite music video is super emotional to me.”
(DynamiteのMVの素晴らしさに、感動で涙が溢れています)

いかがでしたでしょうか。
今回、好きな曲をさまざまな側面から考察しましたが、作り手のコンセプトなどを念頭に置いて「Dynamite」を観てみると、また彼らの魅力が見えてくると思います。

実はとことん追求することは仕事に通じるところがあり、好きなことを自分なりに考え、分析することが好きな人なら、クライアントに刺さる提案もできるし、きっとジオブレインは成長できるフィールドになるはずです。

自分らしく、成長し、輝ける。そんなワクワクを一緒に創りましょう。life is dynamit!

次回はMS部の山本さんです!
よろしくお願いいたします。

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