展示づくりの裏側


こんにちは!SS部鈴木です。
今回のテーマは「業務について」とのことで、企画展案件について書きたいと思います。

学生時代までは、校外学習や趣味で度々訪れていた美術館や博物館。今では業務として関わったことで新しい鑑賞ポイントが見つかり、予定より長く滞在してしまうことが多くなりました。
それも展示がつくられる過程に詰まっている準備や工夫を知ることができたからであり、今回は新卒の立場ながら印象に残った二点をご紹介させていただきます!

一つ目は照明です。
博物館での企画展の案件だったのですが、
現場を経験するまでは、施工や納品が完了したらあとは資料が展示されて完成なんだろうと考えていました。
が!実際には最後に時間をかけてシューティングという照明の調整を行います。
日常では「見やすくするため」など機能的に使用する照明ですが、展示ではこのシューティング作業の前後で「展示らしさ」が全然変わる!とその演出性に驚いたのを覚えています。
実は照明を当てる、とひとことに言っても、古い資料が痛まない照度、展示品に影の落ちない角度、スポットか拡散光なのか、来場者の目に当たってまぶしくないか、などなど調整することがたくさんあり一筋縄にはいきません…。その点が大変でもあり面白くもあります。

照明はギャラリーの高い天井に設置されています。そのため、高くなるほど揺れる高所作業車と、意外と重い照明を落としてしまわないかと始めはビクビクしていましたが、無事に完成させることができました。
もちろん、安全第一でヘルメットと安全帯を装着して作業をします!

二つ目は、展示品を展示するための製作物についてです。
こちらに関しては、デザインや安全性だけでなく、環境や客層、運営も考慮してつくられているのだと実感することが多くあります。
例えば、調湿剤を設置するスペースの確保や、入れ替えと移動のしやすさなどです。
また、先方との打ち合わせでは、自分では気づけない、展示の現場を見ている学芸員さんだからこその「なるほど!」なご指摘もありました。キャプションを子どもも見やすい高さに設定し提案したところ、「来場する子どもたちは何にでも登りたがるので、登れない高さにしてほしい」とのご意見をいただき、そんな落とし穴が…となったことです。
思い返せば、幼少期の私もジャングルジムや木では飽き足らず、家の柱を登ったりわざわざ洗面台の上で歯をみがいたりしておりました。

ただ製作するだけでなく、そんなオープンしてからの姿も想像できるよう自分でもたくさん展示を見に出かけて勉強していきたいと思うきっかけにもなりました。

他にも、展示には解説パネルの作成や映像なども関わることがあり、本当に多様な分野からの協力とその努力が集まってつくり上げられているのだと実感するばかりです。

以上、SS部の業務について少し紹介させていただきました!
まだまだ、知らないことだらけで質問ばかりの日々ですがこれからも元気に乗り切っていきたいです。

内容にぴったりの写真を見つけられず…蒲田の夜空に浮かぶ「ゆ」を皆さんにお届けします。施工の現場後にそのサウナに行ったのですが、あんなに疲れていた脚がスッキリ生き返りました。やはり偉大です、マイブームです。

 

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次の担当はMS部梅村さんです。よろしくお願いいたします。